[映画の感想]『傷物語Ⅰ 鉄血篇』キスショットなんたら、名前長いよ!

  • URLをコピーしました!

[映画の感想]西尾維新の原作をもとにアニメ化されまくっている「物語」シリーズの重要なエピソードがついに劇場版として公開になりました。短い上映時間ではあるものの日本のアニメ界の力が凝縮された映像には目を見張るものがありました。

傷物語Ⅰ 鉄血篇

(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト

 

目次

傷物語Ⅰ 鉄血篇

総監督:新房昭之/2016年/日本/62分

 

劇場公開日:2016年01月08日劇場公開 公式サイト

 

映画川柳

 

キスショット あららぎくんと つばさちゃん

 

ざっくり、あらすじ

 

なんか、駅でキレイなお姉さんが死にそうでした。

 

高校生阿良々木暦(CV.神谷浩史)は、羽川翼(CV.堀江由衣)と友だちになり、吸血鬼の噂を聞く。そして、地下鉄の駅に倒れる吸血鬼・キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード(CV.坂本真綾)に出会い、とんでもないことに巻き込まれる物語の本当に始まりを描いた作品。

 

感想、思ったこと

アニメシリーズも原作も「化物語」しか知らないのですが、その前日譚を描いているということで知識なくても大丈夫だろうなーと思い、他のアニメ化された「物語」は何も情報をいれずに観ました。作品のテンションを知っていたから、映画館で観るのがすごく楽しかったです。

[amazonjs asin=”4062199483″ locale=”JP” title=”傷物語 涜葬版”]

■上映時間は短いのに、名前は長い

この作品の上映時間はたったの62分なんですよ。普段2時間前後の作品を黙って座って観ている身としては物足りねーよと思う長さなんです。TOHOシネマズのシネマイレージも全然貯まらないし。

ただ、観た時の体感としてはもうちょっと長く感じます。これはそれだけ話が詰まっているととるか、話が間延びしている部分があるととるかで印象は違うんですけど、断然後者で感じると思います。だって、もしこの話を2時間の映画でまとめろと言われたとしたら、1時間を始まりの部分、起承転結でいうところの起に使っていることになるので、残り1時間で怒涛のジェットコースター化が起きるバランスの悪い映画になってしまいます。

なので、正直テンポは悪い映画だなーと思います。西尾維新の作品にある言葉の応酬ってテンポがいいはずなのに、映像でしっかり描こうとするとこの間延びが起きてしまうというのはもったいないなーと感じるしかないです。

 

それがこのあと続く、熱血篇、冷血篇でも同じことが起きるのであればファンであっても辛いんじゃないかなーなんて思うほどです。3時間の3部作って制作が追いついてないとしてもなかなかな商売です。アニメ業界の現実が見えてきそうです。

 

テンポを悪くしている最大の原因は”キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード”っていうアホみたいに長い名前のせいだと思うんですよね。これいうだけに何秒時間掛かると思ってるんですか。可愛いから許すけど、名前長すぎでしょ。劇中でもほとんど正式に名前呼ばれていないのが現実です。「キスショット」だったり「ハートアンダーブレード」だったり、何もテンポを悪くしていません。ごめんなさい。

 

この鉄血篇自体は、阿良々木暦、羽川翼、キスショット(以下略)、忍野メメがそれぞれ出会うまでだけを描いた話で、正直なんの面白みもない物語のはじまりなんです。でも、非常に重要な出会いなんですよね。今後の展開に繋がるんですから。そういった意味ではしっかりきっかり目に焼き付けて3部作を見守るしかないのかな、と思います。

 

■アニメの映像表現の豊かさ

この映画の面白いところは色々な作風の映像を一度に楽しめるというところ。これは「化物語」などのアニメシリーズでも言えることなんですけど、真面目にアニメやってるパートがほとんどなんですよ、もちろん。でも、時折デフォルメされたキャラクターだったり、手描き風になったり、CGフル活用だったり、実写が混ざったり、そういったアニメに使われる技術の色々が凝縮されてるんですよ。

それがすごく面白いなって僕は思っています。物語はどうでもいいです。映像表現の面白さをスクリーンいっぱいに楽しめるって映画ならではだと思うんです。エンドロールに名前が挙がっているアニメーション制作の会社を見たら、すごいと思うはずです。色々なところが協力してこの映像を作っているんです。それだけ、アニメって大変なんですね。

 

特に忍野メメ(CV.櫻井孝宏)の登場シーンはマジでかっこいいです。うひょーとなってしまうと思います。(もちろん、個人差があります)あとは、冒頭もよかったですねー。一気に作品に引き込んでくれる流れがありました。

 

物語については次作以降に面白み(アクションとかそういうの)を詰め込んでくれていると思うので、一先ず映像表現の豊かさというのを楽しんで欲しいなーと思います。決して、前情報が必要な作品ではないですけど、これ初めて観る人にとってはテンションおかしいアニメだよなーって思うので、その辺少々覚悟の上挑んでいただければなーと思います。

 

続編の熱血篇は2016年夏公開予定です。詳細がわかったら何かまた書ければいいなーと思ってます。というか原作読んでおこうかなー。

 

予告編

 

 

傷物語Ⅰ 鉄血篇

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてください!
  • URLをコピーしました!
目次