毎年恒例のドラえもん映画。春休み映画のはずが、今年は夏休み映画に。季節はピッタリあってる気がして、自由研究的な雰囲気もよかった。なによりも新恐竜・キューとミューが可愛い。アニメーションのクオリティも申し分なしで見応えのあるドラえもん映画。
タイトル
鑑賞記録:グランドシネマサンシャイン シアター8
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あらすじ・解説
国民的アニメ「ドラえもん」の長編映画40作目。シリーズ最高の興行収入53.7億円を打ち立てた「映画ドラえもん のび太の宝島」(2018)の監督・今井一暁×脚本・川村元気が再びタッグを組み、のび太と双子の恐竜の出会いから始まる物語を、長編映画シリーズ第1作「映画ドラえもん のび太の恐竜」(1980)とは異なるオリジナルストーリーで描く。ある時、恐竜博の化石発掘体験で化石を見つけたのび太は、それを恐竜のたまごだと信じ、ドラえもんのひみつ道具「タイムふろしき」で化石を元の状態に戻す。するとそこから、新種の双子の恐竜が生まれる。2匹をキューとミューと名づけて育てるのび太だったが、やがて限界がきてしまい、2匹を元の時代に返すことに。ドラえもんや仲間たちとともに6600万年前の世界へと旅立ったのび太は、キューとミューの仲間を探す中で謎の島にたどり着き……。
映画.com より
友情と成長と親心がいいよ
ドラえもん映画も今年で40作品目なのかと思うとすごい歴史を感じる。そして、50周年記念作品。めでたい。
ドラえもん映画といえば、のび太と仲間の友情だったり、のび太自身の成長だったりにグッとくることが多いのだけど、今作もちゃんとそれはあって、パッと見は感動できるお話だなって思う。新恐竜であるキューとミューが可愛いんだよ。生まれてくる瞬間、それだけでなんか泣ける(異常者)
本作は基本は1作目、そしてそのリメイクにあたる26作目の『のび太の恐竜』をベースにしています。変更点は色々あれど、のび太がキューを育てようとする姿に親心を感じられる親子で楽しめる仕様だなと思います。子育てしたことないんですけどね。大人が子どもと一緒に劇場に行っても大丈夫です。悪い人も出てこないので安心感マックスです。
実は『南極カチコチ大冒険』からの数年は映画館で鑑賞していて、おもちゃをもらうのを楽しみにしてたりする。が、しかし今年はおもちゃではなかったというのは最大の残念ポイントであります。
その代わりと言ってはなんですが、パンフレットの中に組み立て付録がついているので、遊べます。嬉しい。
ミスチルとアニメーションのクオリティ
この映画、あきらかに『君の名は。』を意識しているんじゃないかと思わせる部分があって、クライマックスなんてもうそんな感じ。
そのせいかどうかは置いといて、劇中で歌が流れる。Mr.Childrenがこの映画のために書き下ろした楽曲「Birthday」が流れるのだけど、もっと、もっと上手い使い方があっただろうよ、と思ってしまいました。とりあえず、いい曲です。エンディングも。
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あと、年々アニメーションのクオリティって高くなってるなーって思うんですけど、やっぱりこの日本っぽい平面アニメっていいなって思うんですよ。そこにCG技術が相まってよく動くようになってて、作画がよいっていうのはこういうことなのだろうって感じました。
恐竜たちはあえて3DCGになってると思うんですけど、逆にその違和感がよかったりもするなあって感じました。とにかくアニメーションのクオリティは高いです。
気になることもいっぱいある
のび太はおそらく自分のことをキューと重ねて、なんなら自分のことは棚にあげて育てようとするんです。だからミューのことはあんまり気にしていなくて、ここが結構気になっちゃう。できる子は無視していいのか、そうじゃないよなって。あのでっかいヤツはどうすんだ。多様性を描こうとしていて、中途半端な掘り下げになってる感が否めない。
そして、成長って部分で対比して描かれるのが「のび太の逆上がり」と「キューが飛ぶこと」。これってイコールでは結び付けられず、なんかおかしくね、それってなる部分なんですよね。
努力でどうにかなることとそうでないことの差ですね。キューが飛ぶっていうよりも羽ばたくっていう話であれば、まあ、なんとなく飲み込めなくもないけど。違うよね。のび太のピンチを救うとか、最終的な着地が進化っていうのは好きだけど。
それにあの友情出演、「おお、なるほど」とは思うものの謎の関連性出ちゃうと世界観大丈夫?っていう気持ちになるよね。胸アツではあるけれど。物足りないなあ。
テンポのよさ、アニメーションのクオリティ、アドベンチャーな展開、グッとくる友情や成長、というエンタメ部分を拾って見れば楽しめるし、全然いいなって思います。細かいことを気にせず観ましょう。そうしよう。
作品が描こうとするテーマは感じられたら、それでいいのかもしれない。こうして考えるキッカケになるのだから。
おわり
劇場公開日:2020年08月07日
日本/2020年/上映時間110分
監督:今井一暁
音楽:服部隆之
出演:水田わさび/大原めぐみ/かかずゆみ/木村昴/関智一 ほか