マッドマックス 怒りのデス・ロード
Mad Max: Fury Road/監督:ジョージ・ミラー/2015年/アメリカ/120分
劇場公開日:2015年06月20日劇場公開 公式サイト 鑑賞日:2015年06月01日
映画川柳
”ヤバい”では 言い尽くせない 狂気あり
予告編
ざっくり、あらすじ
この荒廃した地に希望はあるのか。 砦を支配するイモータン・ジョー(ヒュー・キース=バーン)に囚われたマックス(トム・ハーディ)だったが、 フュリオサ(シャーリーズ・セロン)が騒ぎを起こしたことでニュークス(ニコラス・ホルト)に連れられ砂漠を疾駆することになる。 ひたすら砂漠を改造車がひた走り、爆発し、大破し、粉塵を巻き上げ進む異常な映画。
感想、思ったこと
■これがマッドマックスなのか。
ということで一足先に試写会で観て参りました。やばいです。こんなにニタニタしながら観ることになるとは思いませんでしたし、終了後もしばらく鳥肌立ちっ放しですごいもの観たなって感覚でいっぱいでした。 が、実は過去のマッドマックスシリーズを観たことがないんですね、自分。 今作の公開が決まってから、どこかのタイミングで観よう観ようと思っていたんですけど、「あえて観ないままでもいいんじゃないか」と思い、そのまま新作を観ることにしたって感じです。特に問題なく楽しめました! マッドマックスシリーズとしては本作は4作品目に当たるわけですが、順に観ていなければわからないことがあるかと言われるとそんなことはなくて、純粋に砂漠でのカーチェイスアクションに釘付けになること間違いなしかと思われます。調べてみると過去作からのネタみたいなものがあるみたいなので、そういった部分も楽しみたい方はしっかりシリーズの復習をしてから鑑賞されるといいと思います。自分はこれから過去作を観たいと思います。 正直、色々と言われていて「そうは言っても、ねぇ」くらいの期待値だったので、この終始クライマックスのようなハイテンションで駆け抜ける120分は、非常に刺激的でした。アクションがメインでストーリーはおまけ程度かなと思ったんですけど、現代に通じるようなテーマが裏にあるように感じましたね。あんまり書くとネタバレしかねないので機会があれば公開後に書きたいところではあります。と、胸を打つドラマ部分が意外とあって頭のおかしい狂った世界の話なんだけど、エンドロール観ながら色々と考えてしまったという訳です。 闘う女性は美しい。原題にある”Fury”は激怒とか憤激なんていう意味もあるんだけど、ギリシャ神話の復讐の女神の名前でもあるし、シャーリーズ・セロン演じるフュリオサ(フュリオサ自体が気の狂ったって意味がある)にも掛かっているのかなと思うとマックスが脇役に思えてきたりしなかったり。個人的にはニュークス(ニコラス・ホルト)が好きです。 とは言っても、アクションが8割くらいを占めている作品なので頭空っぽにして、砂漠に放り出されてしまえばいいと思います。 マックス役のトム・ハーディもフュリオサ役のシャーリーズ・セロンも大半のアクションをスタントなしで撮影しているっていうから驚きですね。途中からベイン(『ダークナイト ライジング』)がベインに追いかけれてる!ってなってたんですけど、ベインの方が優しい気がします。背骨折るだけだったもんね。 それから実写での撮影にこだわっているらしく、クリストファーなんとか監督のようにCGは最低限でスタント用のワイヤーを消すだとかに使用している程度だそうで内容も狂ってれば、撮影している人たちも頭おかしくなっちゃってるみたいです。
■映像も音楽も俺好きでしょ、これ。
冒頭のタイトルが出るまでのシークエンスで「あ、これすごく好きな映像だ」ってなったんですね。そういうカメラの動きだったり、カット割りだったりで、いきなりニヤついてしまって……そしてタイトルイン。ああ、これは終わりさえよければ内容すっからかんでも最高の映画だって確信した瞬間でもあります。 そして、鳴り響く轟音に加え、映画を盛り上げる音楽がねーいいよ。うん。ジャンキー・XLって方が担当なんですけど、『ダイバージェント』とかの音楽やってました。映画音楽以外では、色々なアーティストのリミックスなんかが有名な人なのでエレクトロな音楽が得意なんですよね。でも、本作での音楽はロック。ダブルネックギター掻き鳴らして、鼓動の高まりと重なるドラムを叩く集団が乗ったスピーカー車が出てくるんですけど、実に楽しい!ギターは火炎放射器だし、もう最高ですよ! そんなロックな音楽で盛り上げる、盛り上げる。そしてごく僅かながらドラマパートにはそこに合わせたものを聴かせてくれるので、心地が良かったです。内容は狂った映画ですけどね。 エンドロールでドルビーアトモスの表記があったので、アトモス版で公開されたら観てみたいなーとも思いつつ、爆音上映されればそれも体感したいななんて思うくらいに目だけでなく耳も楽しめる作品でした。 と、頭のおかしい内容を含め好みな要素が詰まりに詰まっていたのです。だから、誰がなんと言おうと好きだって言うタイプの映画です。 まだまだ書きたいことはありますが、ダラダラ長くなってしまいそうなのでこの辺にしておきます。 今年のベストもあり得る、実に狂った恐ろしい映画ですが一見の価値ありなので、劇場で観ることをオススメします!
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