[映画の感想]『さよなら歌舞伎町』ラブホで生きていく。 B+

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さよなら歌舞伎町

監督:廣木隆一/2014年/日本/135分

劇場公開日:2015年01月24日劇場公開 公式サイト

鑑賞日:2015年01月29日 楽天地シネマズ錦糸町 シネマ2 にて

映画川柳

ラブホテル 何か抱えて 生きていく

予告編

ざっくり、あらすじ

こんなところでしか生きられないんだよ。

新宿のラブホテルを舞台に、そこで生きる様々な境遇の人たちが

それぞれの想いを抱えて交錯していく姿を描いた作品。

感想、思ったこと

■前田敦子と染谷将太。

ラブホが舞台の映画って聞いたらちょっと鼻の下伸ばして観に行きたくなる、そんなお年頃です。いや、そんな思春期はとっくに過ぎ去ったはずなんですけどね、男の性ってヤツですかね。いつまでも、変態だなんて嫌ですね。しかし、この作品そんな欲望も結構満たしてくれます。

本作は、新宿歌舞伎町のとあるラブホテルを舞台にそこで生きる人、うーん、そこでしか生きられない人の姿を描いた作品なので、気持ちのいいものではありません。でも、どうしてか他人事じゃない気がしてしまうんですよね。

主演は今、邦画界に必要不可欠と言ってもいい存在である染谷将太。そして、その彼女を演じるのが前田敦子と同世代が活躍しているっていうのも他人事じゃない感を強めているのかもしれません。染谷くんの映画なので、前田敦子目当てでいくと、期待している程出てこないかも知れないです。あっちゃん、いい感じに存在感あるので、大丈夫だとは思います。染谷くんのアンニュイな擦れている感じがたまらなくマッチしていてよかったです。彼はどこまで行くんでしょうか。

他にも色々な方々のエピソードがラブホテルの1日に沿って、語られていく群像劇なんですよね。だから、観ていて飽きずに観れました。ただ、韓国人デリヘル嬢のエピソードに重心があるように感じました。お風呂のシーンとか苦しくなりましたね。うわーって。軽い話もあるんですけど、やっぱりラブホで生きる人は何かしら抱えている、訳ありっていうことなんでしょうね。

■しっかり見せてくれるエロス。

廣木隆一監督はピンク映画出身ということもあって、ラブホテルを舞台にして避けては通れないエロをがっつり映してくれています。たまんねーっす。おっぱいで女優を選んだじゃないかっていうくらい印象的な美乳が縦横無尽に揺れ動く様は、さながらAVを見ているかのようでって何の話をしているんだ……。そのあたりも見所だと思うので、付き合い始めのデートとかで行くとちょっと、アレかも知れないですね(笑)

ラブホテルの仕事ってこんな感じなんだなーっていうのがなんとなく見えてくるのも面白いなーと思いました。普段知る由もないですからね。ラブホテルには色々なシステムがあるんだなーって改めて思いました。そして、内装ってあんなに凝ってるんですか!?そんなところばっかり気になってしまいました(笑)

音楽をつじあやのが担当しているんですけど、「ウクレレ大丈夫かな」という心配をしていたんですが、いい空気感を作ってました。歌舞伎町舞台なら、いっそ椎名林檎が作ったら面白んじゃないかとも思いましたけど、多分広がりすぎてしまって合わなかったかも知れないですね。

■ラブホテルじゃなくても。

染谷くんが演じる、徹は自分が生きる場所はここじゃないと話しているんですけど、これって別にラブホテルじゃなくても言えることだなーと思いながら、自分に重ねてしまいました。4月から社会人として働くことになる中で、きっと「ここじゃない」って何度も思うことになるんだろうな、と。そんなこと今から思っていても仕方ないと思っていても、どこかに後悔があって生きてるんですよね。

他の人たちもラブホテルでしか生きられない人なんだけど、できることならそんな生活から抜け出したい訳ですよ。そんな姿を見ていたら、やっぱり他人事じゃないなっていう気持ちが出てきて、なんだかグッと来てしまいましたね。「時がいつか解決してくれる」、そんな救いが感じられるラストよかったです。その通りだなと思いつつ、ここじゃないって自分に言い聞かせて生きていく自分を想像するとなんだか可笑しいですけどね。