[映画の感想]『ソロモンの偽証 前篇・事件』私たちは真実を知りたい。 B+

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ソロモンの偽証 前篇・事件

監督:成島出/2015年/日本/121分

 

劇場公開日:2015年03月07日劇場公開 公式サイト

鑑賞日:2015年01月27日 【試写】松竹試写室 にて

 

映画川柳

 

大人には 任せておけない 嘘ばかり

 

予告編

 

 

ざっくり、あらすじ

 

同級生が死にました。でも、なんかおかしいの。

 

1990年12月25日のクリスマスの朝、城東第三中学校2年A組の柏木卓也(望月歩)が遺体となって発見される。

警察は自殺としたが、差出人不明の告発状が届き、混乱してしまう。

2年A組の藤野涼子(藤野涼子)は、自分たちで真実を知ろうと学校内裁判の開廷を決意する姿を描いた作品。

 

感想、思ったこと

■後篇、はよ。

試写会で観てきました。面白かったですよ。この前篇が3月公開で後篇が4月公開ということなので、これから約3ヶ月を悶々として過ごさなければならないのが、非常に辛いです。4月には『寄生獣』の後編もやりますし、これから春に向けて邦画が盛り上がっていきそうですね。B+(今までの星で言うと3.5)という評価は後篇を観ないとわからない部分も多く、前篇だけで決めるのもなーという感じなんですよね。それくらい、後篇に色々と詰まっていそうなのです。前篇としては、「事件」と題しているだけあって、柏木くんの死から起こるゴタゴタを丁寧に描いていました。いい意味で2時間が長く感じられる濃密さがありました。

『八日目の蝉』や『草原の椅子』の成島出監督で、原作が宮部みゆきという感じなんですね。なんとなくハズさなそうな組み合わせですよね。原作小説の方は未読なのですが、調べてみたら三部構成になっていて、ハードカバーで3冊、文庫版で6冊という大作になっていました。これは、無理に2時間の1本にまとめずに、前後篇と分けてでもやる必要があるなと思います。おかげで、続きが気になって悶々としています。原作を先に読んでしまおうか悩みますね。

 

■中学生たちの演技と大人の確かな演技。

そんな作品を作り上げているのがオーディションで選ばれた中学生役の子たち。主人公の藤野涼子(芸名も藤野涼子!)をはじめとして、どの子も目で何かを語ろうとしていて、魅入ってしまいました。中学生ってこんな言葉使うかなみたいな、セリフの固さを感じた部分はあったんですけど、危うい感じがして目が離せなかったですね。

そして、その中学生を脇から援護している豪華な役者さんたち。豪華と言っても「今が旬のイケメン俳優!」とか「有名アイドル!」みたいな主役級の人たちが集まっている訳ではなくて、日本を代表する堅実な役者さんたちが揃っているんですよ。佐々木蔵之介、夏川結衣、尾野真千子、永作博美、田畑智子、小日向文世、余貴美子などなど。どんだけ色々な人出てくるんだよ!っていうレベルで中学生を支えてくれています。中学生が危うい視線の演技を繰り広げるのを、大人たちが確かな演技で包もうとしているんです。一見の価値ありです。

そして、ちょこちょことゾワッとするシーンがありました。キーパーソンである柏木くんが出てくるシーンはもちろんだと思うんですけど、藤野涼子と母親の会話だったり、松重豊演じる北尾先生との会話にゾワっとしましたね。聞き流せるようなサラッとしたシーンにこう反応してしまうのは、誰もが中学生という時代を過ごしていて、そこに何かしらを重ねてしまうからなんでしょうね。

 

■後篇の予告がもはや別物。

本編が終わると後篇の予告が流れたのですが、ここまで静かにジワジワと語られてきた決意までの過程とは違って、感情的な学校内裁判の様子が描かれていて、あいつもこいつも色々ドバッと溢れさせちゃっていて「何これ、どうなるの?」という期待を前篇と相まって煽ってくる作りになっております。だから、早く続きを観せて欲しいのです。それを観て、前篇で嘘をついているのがどう響いてくるのか楽しみですね。

同級生が死んだりと重そうな話なんですが、いや、重いのですが、笑えるシーンがあったりもします。多くの登場人物が絡み合っていく割には、わかりやすく話しが進んでいくので、中学校内が混乱するようにこちら側の脳内が混乱することはないかなと思います。音楽が抑えられているものの、ホラーっぽさもあり、暴力は容赦なく見せてくるので嫌な人は嫌かも知れないですね。

1990年、91年というバブル崩壊直前という時代(自分が生まれた頃です)を作り込んでいるので、その辺りも見所かなと思います。永作さんの髪型とかっぽいです。ただ、その当時存在しないものが映ってしまっていたのが、非常に残念でした。そこまで作り込みをしっかりしているだけにスマブラはアカンなと思いました。違ったら申し訳ないですが、あれはスマブラ(笑)

 

後篇を観たあとに改めてこの『ソロモンの偽証』という作品を考えてみたいですね。あー早く観たい!

 

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