[映画の感想]『ピエロがお前を嘲笑う』騙された色々な意味で

[映画の感想]マインドファックムービーと話題の作品、鑑賞してまいりました。どんでん返しものとして、エピソードの積み重ねが巧く、表現の仕方が面白い作品でした。でも、ちょっと煽り過ぎかなって思いました。騙されたけど。

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(C)Wiedemann & Berg Film GmbH & Co. KG, SevenPictures Film GmbH 2014; Deutsche Columbia Pictures Filmproduktion GmbH

 

ピエロがお前を嘲笑う

Who Am I – No System Is Safe/監督:バラン・ボー・オダー/2014年/ドイツ/106分

 

劇場公開日:2015年09月12日劇場公開(PG12) 公式サイト

 

映画川柳

 

ハッキング クラブナイトに 地下鉄も

 

予告編

 

 

ざっくり、あらすじ

 

僕、ハッカーです。

 

コンピューターに対する能力の高いベンヤミン(トム・シリング)がハッカーとなって活動をしていく。何者かに狙われていく、スリリングな世界を描いた作品。

 

感想、思ったこと

映画の冒頭から「あれ、こういう映画どっかで観たことあるぞ」と、どんでん返し系映画が好きな身としては感じました。それでも、映像表現はとっても好きで最後まで楽しめました。

■面白かったけど、何か違った

この作品に対して初めからどんでん返し系の映画っていう先入観があったために、とある作品を連想させる冒頭に「おや?」となってしまったのかな、と思います。

連想してしまうとダメですね。最後、結末は「こうなるんじゃね?」と予想し始めてしまうってもんです。純粋に映画が楽しめないのが映画ばっか観てる弊害なんですよね、悔しい。

 

内容自体はあんまり触れるとネタバレしかねないので触れにくいですが、主人公であるハッカー青年ベンヤミン(トム・シリング)が色々巻き込まれて、どうしていいかわからなくなったんだけど、どうする?みたいな話です。

ただ、このハッカー青年ベンヤミンが語るエピソードの積み重ね方はいいなーって思いました。無駄なく、観ている側にヒントを与えていて、かつミスリードを誘う感じは「それってホントはこうなんじゃない?」っていう考える余白を残してくれていて好きです。
クライマックスには突然答え合わせ的なことをはじめちゃうので、わかりやすくてよかったって言えるんですけど、そこまでの余白を使って頭を使っていた身としては、「もうちょっと考えたかった」と思いました。

ラストの答え合わせが本当に答え合わせなのか、どうなのかは定かではありませんけどね。色々考えると答え合わせは答え合わせなのでしょうけど。

 

結末に関しては騙されました。こうなるだろうっていう予想は出来るものの二転三転する話で振り回されてしまったので。

 

冒頭のシーンから連想する映画と途中にポスターとして登場する映画のミックスされたもので、うまいこと出来てるなーと素直に思いました。伏線もバンバン張っては回収していくし、過去のどんでん返し映画を掻い摘んで紡がれているかのような感じです。

そこにクラブミュージックや地下鉄を使ったハッカーたちのアンダーグラウンド世界の表現っていうのが現代的で、現実と虚構をごちゃごちゃさせて観るものを惑わせるのに一役買っていたな、と思います。

 

ああだ、こうだ言ってますが、ラストは非常に好みでニタニタ度の高い映画です。非常にポイント高いです。

 

 

■ハッキングってこういうことか。

この作品が目指しているものはハッキングなんだろうなって思うんです。

 

イメージはコンピューターで色々といじくって、他の人のデータを盗んだりとかウイルス送ったりとかそういうことだと思います。

でも、この作品においてハッキングは他人の心に入り込むことで考えを植え付けたり、思い込ませたり、そういうことをハッキングだって言ってるんですね。映画そのものが観客に対してハッキングを仕掛けてきている作品ってことです。

そういう意味ではまんまと騙されてるんですよね。悔しいけど。

そして、タイトルの意味を考えると……面白いですね。

そう考えると連想していた映画というよりも『インセプション』に影響を受けているのかもなーなんて思ったりもしております。もう一回観ようかなーなんて思っちゃいます。

 

騙されるか騙されないかは、あなたのセキュリティレベルを試されているのかも知れないです。安全なシステムなんてないですからね。

ぜひ、劇場でご自身のセキュリティレベルを確かめてみてください。

 

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