[映画の感想]ムカつくほどにスタイリッシュな映画を撮る男、ガイ・リッチー監督の最新作。今回もそのうざいくらいキメキメな映像と剣と魔法のファンタジーが見事に融合されたエンタメ作品になってます。楽しかったよ。
キング・アーサー
King Arthur: Legend of the Sword/監督:ガイ・リッチー/2017年/アメリカ/126分
劇場公開日:2017年06月17日劇場公開 公式サイト
映画川柳
剣と魔法 楽しい描写 てんこ盛り
ざっくり、あらすじ
俺は売春宿で育ったんだよ
アーサー(チャーリー・ハナム)はスラムで育つが、ある日聖剣を引っこ抜き人生ひっくり返ることになる映画。ガイ・リッチーが解釈したアーサー王伝説。
感想、思ったこと
『パシフィック・リム』に主演していたチャーリー・ハナムがさらに鍛え上げた肉体美を披露しはじめたと思ったら、あとはガイ・リッチー節炸裂のエンタメ大作だった。お腹いっぱい。
■オープニングからのガイ・リッチー
ガイ・リッチー監督の前作『コードネームU.N.C.L.E』はもうオープニングからウザいくらいスタイリッシュでおしゃんな映像を見せてきやがったんだけど、今回はちょっと抑えめで「あれ?」って。
普通にいわゆる「剣と魔法のファンタジー」がはじまるわけで、ゲームみたいでワクワクしちゃう感じ。
そんなオープニングが終わってタイトルが出てきて、何かガイ・リッチー落ち着いたのかなぁってがっかりしてたら、急にスイッチ入れてきやがってニタニタしてしまった。
アーサーが成長していく姿をお得意の音楽とシンクロさせた細かいカット割りでテンポよく見せてくるわけですよ。これが巧くてアーサーがどう育ったのかっていうのがすっごい端的に表現されていて、苦労したんだね……って短い間に思わされる。しかも、この間に人望というのも身に付けているんだけど、これは天性のものというか血筋なのかも。
で、もってここでアーサーを演じるチャーリー・ハナムが「見てくれ。見てくれ、俺の肉体美を!!」ってな具合に脱ぎます。何か、別に脱がなくてもいいのになっていうところで脱ぐから笑った。「こんなに鍛えたんだよおおおおおお」っていう雄叫びも楽しめます。彼の筋肉は脂肪の少ないタイプなので、ゴリゴリというよりかはキレキレな感じ。うん、イケメンは何やってもイケメンですね。
その後もガイ・リッチー節炸裂なスローを使ったスタイリッシュなアクションが見れるんですけど、何かダイナミックにしようとするがあまりに力技で押し切ろうとしてる感があったのは残念。
エクスカリバーの力を表現するのもなんとなく陳腐で何かダサかった。好みの問題でもあるとは思うけど、もう少しカッコイイの見たかった。中2的でもいいから、カッコイイのが見たかった。
ガイ・リッチーとザック・スナイダーって何かどこか通じるものがあるよなあーって思ったけどスローを使ったアクションなだけなのか。別物といえば別物だけど。
まとめると、チャーリー・ハナムがイケメンマッチョでゴリ押しして、ボス倒すゲームって感じ。で、ベッカムがガッツリ出てきてちょっとビビる感じ。いや、一瞬ベッカムってわからない。
個人的なお気に入りは、アーサーの仲間で出てくるウェット・スティック役のKingsley Ben-Adir(なんて読むの、この最後の)がいいキャラしてたと思う。『ワールド・ウォーZ』に出てたらしい。探そう。
おわり。