[映画の感想]『ALWAYS 三丁目の夕日』や『永遠の0』などを手掛けた日本が誇るVFX職人の山崎貴監督の最新作。菅田将暉を使って描く戦争の話。いい意味で結末には裏切られた。
アルキメデスの大戦
監督:山崎貴/2019年/日本/130分
劇場公開日:2019年07月26日劇場公開
映画川柳
数学で 平和と正義 考える
ざっくり、あらすじ
天才的な数学力を持った青年・櫂直(菅田将暉)はたまたま出会った軍人・山本五十六(舘ひろし)に出会い、数学を使って戦争を止めるために奔走する物語。
感想、思ったこと
菅田将暉ってカメレオンというかホントに色んな役をこなすなーって。今作でも天才的な数学力を持つという体現の難しそうな役をちゃんと説得力が感じられる演技でただすごい。際立って。
鑑賞劇場:グランドシネマサンシャイン (池袋)/スクリーン1/G列
■VFXのパワーは多分ドラクエに
山崎貴監督といえばVFXっていうイメージができあがっている以上、やっぱりそういう映像を期待してしまうわけなので。
ただ、今作のあとにすぐ公開されるフルCGアニメのドラクエも手掛けていることを考えると、納得しちゃうんだけど、あんまり全体的にVFXがすげーとはならない。
映画冒頭で力を使い果たしてしまう感じは否めなくて、迫力はあるけど、戦争の凄惨さなんかも血しぶきとと一緒に浴びれるんだけど、物足りない。
期待しちゃうのがよくなくて、だってこの映画は数学がメインなんだから。数字で平和を目指す男の話であって、戦争がメインじゃないんだよね。
■実話でもありえそうだけど、フィクション
ラストの展開は納得感と絶望感が入り混じってて、「そうきたか」と。全然架空の物語(一部登場人物は実在してた人だったり)なんだけど
、実際に戦争の裏でこういうことがあってもおかしくないよなって思わされる作り込みにビビった。
そして、なんだか現代社会にも置き換えられるような部分も多くあり、社会派ドラマとして見応えありって感じ。
監督自身の姿も投影されていたりして……。
おわり