『ゴーン・ガール』不協和音の先で。 ★★★★☆

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ゴーン・ガール

Gone Girl/監督:デヴィッド・フィンチャー/2014年/アメリカ/148分

 

劇場公開日:2014年12月12日劇場公開(R15+) 公式サイト

鑑賞日:2014年12月11日 TOHOシネマズ船橋 スクリーン1 にて

 

映画川柳

 

そうやって 男はみんな 騙される

 

予告編

 

 

ざっくり、あらすじ

 

妻がいなくなりました。

 

妻が突然失踪して困り果てた夫が

必死に妻を探すために奔走するんだけど、どうしようあんまり何も言えない作品。

 

感想、思ったこと

■これは観るべし。

先行上映前夜祭ということで観てきてしまいました。ベン・アフレックからのメッセージ付きで(笑)

 

あらすじすらもろくに書けないくらいネタバレ厳禁な雰囲気が漂ってるので気を遣いながら書きます。物語としては何も情報を入れずに観た方が楽しめると思うんですけど、知った上で観るとまた違った面が見えてくるような見えてこないような……。

とりあえず、観てください。もうそれしか言えません。何を言ってもネタバレになりそうなんだもん。

 

一応言っておきます。妻が失踪して、真相が明らかになるのは映画が始まって1時間くらいのところです。そう、中盤で明らかになるんですよ。それでどうやって2時間30分も持たせるんだって話なんですけど、最後の最後まで飽きさせずに見せてくれます。それもサイコメディミステリーとして。怖いんですよ、怖い。それに加えて滑稽なんです。そこがまた怖いです。勝手にサイコメディミステリーとか言ってるけど、ただのミステリーじゃないですよ。ははは。

テーマとしてある男女の関係性。私はもう、ニタニタしてしまいました。ラストとかゾクゾクしてしまいました。

 

映像はやっぱり、デヴィッド・フィンチャー監督らしく抑制された硬めの映像。そして、音楽は3作目のタッグ。トレント・レズナーとアッティカス・ロスということで不協和音の洪水です。フィンチャー映画に見事にマッチするピアノの旋律を聴いているだけでも満足できますね(笑) 不協和音ってものがこんなにも響いてくるなんて、凄まじい映画だな。

前作『ドラゴン・タトゥーの女』で最強のオープニングがあったので本作でも期待していたんですけど、違いました。今回は別物でした。なんだあのタイトルクレジット!けっ。

 

■演じるということ。

 本作のテーマは男女の関係性と書いたんですけど、これあんまり言うとネタバレになるので違う方向で話をします。男女間だけじゃなく、人間関係そのものっていうか、なんていうか。それは演じるということなんですけど。人間誰しもが色々な役割を演じながら生きていると思うんですけど、それを役者が演じるっていう演技の演技みたいなものをこの作品の中で見せてくれるんですよ。それがまぁ物語の恐ろしさと共に「大丈夫かな、この人たち(笑)」って気持ちにさせてくるんですよ。それでいて、他人事じゃない感があるからゾッとさせてくるし。もう嫌ですよ、僕は。

ベン・アフレックもロザムンド・パイクもそういった意味で恐ろしい人たちです。ロザムンド・パイクはマジでやばいです。アカデミー賞主演女優賞の噂がすでに出てるのも頷けるレベルです。

笑顔に狂気を感じるなんて、嫌な映画ですよ。マジで。

 

でも、きっとそういうことなんだと思います。

どうして、僕たちはすれ違っていくんだろうか……。

 

早くこの言いたいことが言えない苦しみから解き放たれたい(笑)

とりあえず、映画館の暗闇でじっくり観てきてください、としか言えません。デートに使ってもいいと思いますけど、自己責任でお願いします。

 

 

あの、その、ち、ちんこが映るくらいにR15なので注意してくださいね!

でも、『ドラゴン・タトゥーの女』のような、くそモザイクはなかったので安心してください。

 

あ、ベン・アフレックのアゴはバットマン向きなんだなって確認できる素敵な映画でした。

 

 

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