どうも、映画おバカ・manabu( @mnbspark )です。ヨルゴス・ランティモス監督の最新作『ブゴニア』観てきました。製作には『ミッドサマー』のアリ・アスターも名を連ねていて、まさに今をときめく「奇才の詰め合わせセット」状態。これだけでお腹いっぱいになりそうです。しかも気になる話は「宇宙人」だと思われて女社長が誘拐されるトンデモ設定。現代人の他人事じゃない感とアカデミー賞関連作品として必見の一作でした。

ブゴニア
● 悪いのは自分じゃない、宇宙人のせいだ
● タイトル「ブゴニア」に込められた意味を考える
● アリ・アスターが製作に、空前の陰謀論ブーム
原題:Bugonia
劇場公開日:2026年2月13日
アメリカ/2025年/118分
監督:ヨルゴス・ランティモス
音楽:イェルスキン・フェンドリックス
出演:エマ・ストーン/ジェシー・プレモンス/エイダン・デルビス ほか
あらすじ・解説
『哀れなるものたち』のヨルゴス・ランティモス監督が、エマ・ストーンと5度目のタッグ!アリ・アスター製作で韓国映画『地球を守れ!』をリメイクした本作は、製薬会社社長ミシェルが「宇宙人」と疑われ、陰謀論者のテディ(ジェシー・プレモンス)に監禁される誘拐サスペンスだ。エマが丸坊主姿で挑んだ熱演や、二転三転する心理戦は圧巻。テディの隠された過去が明かされる時、物語は誰も予想できない深淵へ……。第98回アカデミー賞4部門ノミネートも納得の、毒気たっぷりで切ない「現代の神話」です!
「何かのせいにしたい」主人公テディの絶望的な逃避
物語の軸になるのは、陰謀論に狂信した男・テディが「女社長は宇宙人だ!」と思い込み、彼女を誘拐する……という何言ってるかわかんない話。
主人公テディの状況を考えると「そう思い込むしか道がなかった」んだと思うと切なさもあったり。自分の人生がうまくいかない理由を、自分のせいじゃなく、アンドロメダ星人のせいにしたくなっちゃってる……。強度の差はあれ、現代人そのもの。「悪いのは自分じゃない、アイツらのせいなんだ」は滑稽だけど、笑えない。ブラックユーモア。
Green DayのBasketcaseを流すシーンは歌詞の内容も相まって印象的。「Sometimes, I give myself the creeps(ときどき自分自身にゾッとする)」とか「Am I just paranoid?(ただの被害妄想)」とか歌ってる曲なので、テディの代弁だとするとうまいし、監督は意地悪な人だなと思いますね。やなやつ。
「ブゴニア」ってなに?
映画をみても、タイトルである「ブゴニア」について詳しく語られず、音の響きだけが印象的に残ります。よくわかんないので調べてみました。どうやらヨルゴス・ランティモス監督の出身地・ギリシャの言い伝えらしい。「牛の死骸から蜂が自然発生する」という儀式や現象を指す言葉だとか、どういうこと?
映画を振り返ると、たしかに「死から新しい命が生まれる」という概念が、描かれていたなと。あんまり触れるとネタバレしちゃうのでこれ以上はアレですが、社会問題をかじった現代の神話なのかもしれません。
アリ・アスターとの共鳴。現代を侵食する「世紀の陰謀論ブーム」
本作は、「陰謀論を信じてるやつはバカだ」じゃなくて「狂信していく(いる)人間の恐ろしさ」を描いていて、これが見事に観ているこちらにも作用していて、他人事じゃなく面白かった。製作に名を連ねるアリ・アスターの『エディントンへようこそ』にも通じるところで、これは偶然じゃないんだろう、と。
演出は相変わらずランティモス節全開で動きは少なく、独特、冷徹。おなじみの支配する側と支配される側の構造もあって、ヨルゴス・ランティモスっぽいなーと思いつつ、一番エンタメ作品でもあるかも、という。まだ監督作品を知らない人はここからはじめてみるといいと思います。短いし。
鬼才の狂気に身を委ねて、思いも寄らない方向へ転がっていく結末を味わってほしいなと思います。
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