[映画の感想]『(500)日のサマー』や『アメイジング・スパイダーマン』シリーズを撮ったマーク・ウェブ監督の最新作観ました!!クリス・エヴァンスと超絶可愛いマッケナ・グレイスちゃんの掛け合いにも癒やされる「子育て」映画。それって本当に子どものためなの?
gifted ギフテッド
gifted/監督:マーク・ウェブ/2017年/アメリカ/101分
劇場公開日:2017年11月23日劇場公開
映画川柳
好きなこと 得意なことは 伸ばしたい
ざっくり、あらすじ
ずっと、一緒だよ。
幼くして母を失いおじさんであるフランク(クリス・エヴァンス)と暮らすメアリー(マッケナ・グレイス)と片目の猫・フレッドの生活がひょんなことから変わり始めていく物語。
感想、思ったこと
おかえりなさい、マーク・ウェブ監督。そんな気持ちになる、この映画。『アメイジング・スパイダーマン』も面白かったけど、サイズ感はこういうのだなーと。しかも、マッケナ・グレイスという天才少女が天才少女役ってもう何なのかな。可愛すぎ。やたらと喋る前半戦と映像と音楽で魅せる後半戦。
■子育てという名の親のエゴ
この映画のお話って「才能のある子どもにはそれ相応の教育を受けさせたい」っていう親と「のびのびと普通の生活を送りたい」っていう子どもとの対立を描いてるのだけど、終着点は思っていたところとはまた違うところにあって、グッときた。
子どもが受ける教育のほとんどって本人が選んだものではなく、親がよかれと思って与えるものということが多い。この映画でも自分が成し遂げられなかったことを託すかのように、子どもにプレッシャーを与える親が描かれる。けど、これって別に間違いではないし、子どものためを思ってしていることだから、文句を言うにもいえないよなぁって。
客観的に見ている分には「親のエゴ」って感じがするけれど、子どもからしたらそれが正しいことって思っているかもしれないし。たしかに公園で自由に走り回る、同じくらいの子たちを見ていたらそれが楽しそうって思うかもしれない。隣の芝は青いってな具合に。
才能があって、天才と呼ばれる子たちの普通って一体なんなの。それって本当に子どものためなのってなってしまう。個人的に映画の結末は折衷案というか、上手いバランスでまとまった感じがして絶妙に好き。子ども自身の判断も欲しいよ、こういうことって。
■マッケナ・グレイス様が可愛すぎる。
マーク・ウェブ監督作品といえば『(500)日のサマー』なんだけど、あれってあのクロエ・グレース・モレッツが出てるじゃん。しかも、結構いい感じの役で。そんな大人びた少女を映すのが本当に上手。子どもが大人に背伸びしている姿が純粋に描かれていて、本人の演技力もそりゃもちろん半端ないんだけど、それを引き出しているのって監督の手腕なんだろうなーって。
彼女の今後に期待しかしません。ヒットガールになる必要はないけれど、何かしらガツンとしたキャラクターできたらいいのにね。
この映画に出てくる人物って何かどっかが欠けている感じなんだよね。不完全な感じの人たちばっかで、そこもまた愛おしいというか放っておけない感じがたまらない。キャプテン・アメリカことクリス・エヴァンスもこういうどこか影のある役が似合うし、上手いよな。正義を振りかざしてる時とは全く違う目の輝き、すごい。しかもシャツ来てるのに、キャップであることが隠しきれてない感じね。筋肉。
そして、重要な役回りをする片目の猫、フレッド。彼もまた演技派。そしてキーキャット。しっかり観ていてくださいね。
マーク・ウェブ監督には大作も撮って欲しいなって気持ちもあるけれど、こういうサイズ感で出せる持ち味や得意な情景っていうのはあるんだなーと。相変わらず音楽との相性が素敵すぎました。
おわり。
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