美女と野獣
La belle et la bete/監督:クリストフ・ガンズ/2014年/フランス・ドイツ/113分
劇場公開日:2014年11月01日劇場公開 公式サイト
鑑賞日:2014年11月04日 TOHOシネマズ船橋 スクリーン6 にて
映画川柳
寄せすぎで 見せる谷間の レア・セドゥ
予告編
ざっくり、あらすじ
この俺を愛してくれるのか?
父の代わりに野獣の住む城に囚われることになったベル。
そんなベルの話を子供たちに読み聞かせていく作品。
感想、思ったこと
■ディズニーアニメ版とは全然違う。
これは映画館を出るときにそこかしこから聞こえた声なんですけど、ほとんど認識されてないことなんですね。先にそのことを知っているか知っていないかでだいぶ満足度が変わってきてしまうのかなと思いました。個人的にディズニー版の『美女と野獣』が好きなので、どうしても比べて観てしまったのですが、今作は今作で楽しめたのでよかったですね。今作もアレンジされているのはわかりますが、ディズニーアニメ版は原作をアレンジしていかにわかりやすく作られてるかが伝わってきましたね。原作はどちらもフランスの民話『美女と野獣』をベースにしているので本筋は同じでした。
どうしてベルが野獣の元に行くことになったのか、どうして王子が野獣になってしまったのかという部分に焦点が当てられて、丁寧に描かれている部分はいいなと思いましたが、どうしても冒頭のテンポの悪さが気になってしまい入り込むのに時間が掛かってしまうなという印象がありました。その上、それぞれを丁寧に描いている割りにベルと野獣の交流が雑で「いやーちょっとまだ愛せないよー」って思ってしまいました。ディズニーアニメ版の雪合戦とか食事のシーンの積み重ねのようなものがいかに効果があったかという。あのアニメの後に実写は難しいですよね。
語り口は子供たちに読み聞かせをしていくという形で進んでいくのですが、それは結構好きでした。そのせいでテンポが悪くなっていたのも否めないですけど、ラストへの流れは好みだったのでよかったと思います。
■CGによって作られたダークな世界
想像以上にCGをふんだんに使った作品であったというのが驚きだったんですけど、調べてみたら『サイレントヒル』を撮ったクリストフ・ガンズ監督だったということで妙に納得してしまいました。かなりお金をかけてCGで世界を構築していて、その美術のこだわりはうっとりする程でしたが、終盤にはとんでもないファンタジー展開があったりと少し呆れながらも楽しんでしまいました。いやーあれはまさかとは思っていたけど、やってくれました。ありがとうございます。大袈裟に鳴らない音楽はよかったです。それはまぁ、最後の最後に裏切られてしまったんですけどね。あのエンドロールの曲はちょっと狙いすぎじゃないですかね(笑)
ディズニーアニメ版で出てくるポット夫人やチップ、ルミエール、コグスワースなどは出てきません。ただ、それに通じるキャラクターが大量に出て来ます。可愛いんだか、可愛くないんだかっていう微妙な感じでしたけど、そこがダークと書いた理由の一つでもあったりします。あ、ガストンも出てきません。でも、同じような構図で話は展開していくので、なるほどなーと思いました。
クライマックスの木のツルが城の窓から入ってきてというシーンが何かちょっと下ネタに見えてしまったんですけど、ベルが野獣を愛し、一歩進むことを踏まえて考えるとやっぱりそういう描写なんじゃないかと思ってしまうくらいに変態です。触手プレイだ!とかってことじゃないですよ。
それもこれも、レア・セドゥが終始谷間を見せつけてくるからだ!なんなんだ!『アデル、ブルーは熱い色で』で濃厚なレズビアンセックスを見せつけられている身としては物足りなさも感じなくはないですが、そういう映画じゃないですもんね。諦めましょう。
色々と言ってきましたが、終わり方はだらだらっとしている感じも否めないですけどとても好みだったので満足しています。あ、でも王子にヴァンサン・カッセルは何だか嫌らしさのほうが強く感じてしまって、ごめんなさい。胸毛は野獣でした。胸毛だけは。もうちょっと若いイケメンいなかったのかなー。あのビジュアルの野獣だったら、ヴァンサン・カッセルでも全然問題ないかもしれないです。うん。いやらしくていいのかも。
この後も実写版の『美女と野獣』が控えてたり控えてなかったりするので、楽しみに待ってます。
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