[映画の感想]『借りぐらしのアリエッティ』や『思い出のマーニー』の米林宏昌監督の最新作。ジブリから独立してポノックとしての初長編作品ということで話題性バッチリの作品、観ました!!魔法、ファンタジーはワクワクしちゃうな。
メアリと魔女の花
監督:米林宏昌/2017年/日本/102分
劇場公開日:2017年07月08日劇場公開 公式サイト
映画川柳
それだけは 言ってはいけない ファンタジー
ざっくり、あらすじ
みんなで帰ろう。
7年に一度しか咲かない花「夜間飛行」を偶然見つけたメアリ(CV.杉咲花)は、その花の持つ力によってひと騒動に巻き込まれるファンタジー作品。
感想、思ったこと
ジブリの制作部門が解体され、新たに生まれたスタジオポノック。作風はそのまんまジブリ。スタッフとか技術は引き継がれてるんだなぁと思いつつ、世間で言われる「つぎはぎ」も感じる惜しい作品かなと。
個人的にはスタジオポノックはこれからだと思っているので、あえてこれをスタートにしたのだと信じています。
■ジブリとのお別れ
米林監督の前作は『思い出のマーニー』という行間を読みながら楽しめる映画で、文学的な表現が魅力だった。だから、少しばかり難しさもあって、大人向け。アリエッティも決して、派手な作品ではなかったし、今回の魔法エンタメ作品は結構な振り幅かなって。
原作は読んだことがないから、それは置いといて映画を観ただけの感想を言うと、既視感のある表現の洪水だったなぁと。
世界観はもちろんメアリのものだけど、過去のジブリの名作作品が散りばめられているのは間違いなくて、ポニョももののけ姫もラピュタも千と千尋も魔女宅もなんかもう色々。
けど、エンドロールのある部分でふと思ったのが、米林監督なりのリスタートを切るための作品だったのかな、と。
メアリはポノックの最初の作品。ジブリから独立して初めての作品。だから、あえてジブリの名作を彷彿とさせるシーンを取り入れて、すべてをクライマックスのセリフでぶち壊す。そうやって、お別れをして、リスタートを切る。そういう宣言があのセリフとこの映画に込められてるんじゃないかなって。
にしても、あれは言っちゃいけないと思うけど。
この後、米林監督はどんな映画を作るのか、本当に楽しみだなって。
■安心感のあるジブリ的表現
既視感のある表現の洪水とは言ったけれど、ジブリ的な表現って本当に独特で、魅力的。
今回のメアリでも、水の表現だったり、風邪とか自然とか食べ物とか、ジブリ的な表現があって、安心した。
アニメってそれを作る監督とかスタジオによって、色が違うから楽しいよね。宮崎駿とか高畑勲が現役を引退したとしても、それと同じ安心感が引き継がれていってくれるとすごく嬉しい。
内容もそれに合わせて付いてきてくれるともっと嬉しいけど。
おわり。