『わかってもらえない』かまってちゃんの先に。 ★★★☆

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わかってもらえない

Incompresa/監督:アーシア・アルジェント/2014年/イタリア・フランス/103分

 

劇場公開日:未定

鑑賞日:2014年10月29日 【第27回東京国際映画祭】TOHOシネマズ六本木 スクリーン7 にて

 

映画川柳

 

どうしてよ! 私のことを 見て欲しい

 

予告編

 

見つかりませんでした。

 

ざっくり、あらすじ

 

かまって欲しいの。

 

俳優の父とピアニストの母の間に生まれたアリアが

二人を振り向かせるために奔走する作品。

 

感想、思ったこと

■カラフルの暴力。

両親にわかって欲しくて必死になる女の子のお話なんですけど、父親にも母親にも姉がくっついていて、自分の居場所がないんですよ。まだ、小学生くらいなのにどうしろというのか、初めは可哀想だな、なんて思って見ていました。次第にそのわかって欲しいがための行動がエスカレートしていくんですよ。仲良しの学校の友達も愛想尽かして離れていくように、僕の心も離れていくようないかないような。郵便泥棒とかし始める頃には「大丈夫かな、この子」という気持ちの方が強くなっていて、ラストの展開は予想はしていたものの、こうなるしかなかったのかなーという。そこで初めて両親の気を引くことができるなんて悲しさ通り越して虚しいですよ。なんだか。

そんな可哀想なアリアを演じた子が可愛い、可愛い。そこが救いでもあるんですけど、可愛さの要因として服装に注目したいですね。この映画に出てくる人たちがこぞってオシャレなんですよね。アリアのお姉ちゃんはピンク魔なんで、ちょっと違う気もしないでもないですけど。色遣いが上手いというかなんというか、カラフルなんです。そのカラフルで可愛いということが、逆に彼女が周りから理解されずにいる個性みたいなものを際立たせているな、と思いました。クライマックスのパーティはもうカラフルで可愛いことがより暴力を際立たせていて、恐ろしいなと思いました。

 

何をしても結局誰からも理解されない。そんなことってあるとは思いますけど、この小さな女の子を通してまざまざと見せつけられると辛いものがありますね。

個性ってなんなんでしょう。

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