[映画の感想]『灼熱の魂』で世界中から評価されたドゥニ・ビルヌーブ監督の『プリズナーズ』の感想です。普段は、優しい役柄の多いヒュー・ジャックマンが首筋に血管浮かび上がらせて、娘を探す父親を演じています。それが、とにかく怖いです。ちょっと宗教じみた部分もありますが、面白かったです。
プリズナーズ
Prisoners/監督:ドゥニ・ビルヌーブ/2013年/アメリカ/153分
劇場公開日:2014年05月03日劇場公開(PG12) 公式サイト
鑑賞日:2014年04月07日 【試写】松竹試写室 にて
映画川柳
気付いたら 娘がいない!? 父狂う
予告編
ざっくり、あらすじ
俺の娘、どこにいんだよおおおおお!
ちょっと、目を離した瞬間に娘がいなくなり、「どこだ!おい、お前、知ってんだろ!」と
父親(ヒュー・ジャックマン)が今にもウルヴァリンになりそうな勢いで狂う作品。
感想、思ったこと
強烈なパンチを受けた感じ、良い意味で疲れます。
娘が誘拐されて犯人は誰なのか?って話なので、ネタバレをしてしまいそうな映画なので、気を付けて書きます。
犯人を探し出していく、追い詰めていく過程が面白いです。153分って上映時間を見て、長いなって思っていたんですが、いざ、始まってみると喰い入るように観てる自分がいました。ホラー映画のような「何か出て来そう」な空気のおかげかと思います。いくつもの伏線が後半回収されていく様が見事で、そういう映画は観ていて気持ちがいいですよね。まだまだ、色々な要素がありそうなのでもう一度観たいです。長さを感じない訳ではないですけど、仕方のない長さだし、飽きずに観れると思うので安心してください。
そんな物語の中、俳優さんたちの演技にも注目です。父親役のヒュー・ジャックマンが怖い。犯人を追いつめるためにそこまでするか?っていうレベルで狂うんです。いいパパ臭がする彼だからこそ余計に怖かった。人にはこういう面もあるんですね、恐ろしいです。
それから、ジェイク・ギレンホール演じる刑事。タトゥーしてたり、何だか変な指輪をしていたりして、刑事ってこんな感じでいいのかなと気になってしまいました。もちろん、何か意味があるんだと思うんだけど、うーん、詳細はわかりません。宗教的な香りがぷんぷんするので、お勉強したいと思います。
NAVERまとめにこんなのがあったので参考までに!
映画『プリズナーズ』あらすじと解説 まとめ
それから、それから私を153分も振り回してくれたポール・ダノ!やっぱりすごいです、何でも演じますね。改めて『リトル・ミス・サンシャイン』が観たくなりました。最近、湿った気持ち悪ーい嫌な役ばっかりなので、そろそろ、爽やか好青年の役とかどうですかね?(似合わないかな)
そして、「結局、Prisonersって何のことなの?!」ってなるのですが、この映画のタイトルは映画を観終わるとジワジワ来るんですよ。
Prisonersって直訳すれば囚人ってことですが、この作品で囚われているのは誰なのかっていう。そして、彼らは一体何に囚われているのか。複数形っていうのもまた憎いですね。
容疑者を追いつめていく父親なのか。
犯人探しのため事件にのめり込む刑事なのか。
それとも、この映画に振り回されている観客なのか。
個人的には非常に大好きな終わり方をしてくれたので、ニヤニヤしながらエンドロールを眺めていました。
いやー面白かったです。