『SEBASTIAN セバスチャン』ルーアリ・モリカの体当たり演技が光るLGBTQ映画の良作/ネタバレなし[映画の感想]

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どうも、映画おバカ・manabu( @mnbspark )です。ロンドンを舞台に過激な取材(という名のセックスワーク)に溺れる青年の姿を描いた話題作『SEBASTIAN セバスチャン』を観てきました。

サンダンス映画祭で話題になったミッコ・マケラ監督(はじめまして)の作品で、制作される予定のMCUドラマ『ビジョンクエスト』にキャスティングされているらしいルーアリ・モリカ主演というスルーしてしまいそうなミニシアター系。ただ、やっぱりこういう小粒な作品にいいやつが隠れてることも多いので、見逃さずにいきたいところです。

(C)Sebastian Film and The British Film Institute 2024 / ReallyLikeFilms
目次

SEBASTIAN セバスチャン

見どころ

● 新星ルーアリ・モリカの体当たり演技

● 繊細な表情が描く曖昧なセクシャリティ

● 誰もが抱えているのでは、二面性の悩みに共感

基本情報

原題:Sebastian

劇場公開日:2026年01月09日

イギリス/2024年/110分/R18+

監督:ミッコ・マケラ

音楽:イラリ・ヘイニラ

出演:ルーアリ・モリカ/ヒフトゥ・カセム/イングバール・シーグルズソン ほか

あらすじ・解説

ロンドンで作家を目指すマックスは、小説の取材と称して「セバスチャン」の名で男性向けセックスワークを始める。しかし体を重ねるうち、取材と快楽、自分と虚像の境界が曖昧になり、アイデンティティを見失っていく。主演はMCU話題作への出演も控える新星ルーアリ・モルカ。フィンランドの新鋭ミッコ・マケラ監督が、ヌーベルバーグ的な感性で描く、欲望と喪失の赤裸々な人間ドラマ。

鑑賞記録:2026年01月11日 シネマート新宿 スクリーン1

新星ルーアリ・モリカ、全裸の体当たり演技

この映画は主演のルーアリ・モリカから目が離せなくなります。ずっと観ていたくなる、魅力があります。

R18なので過激なのかな、と思われそうですが、スクリーンに映し出されるのは、過激なセックス描写ではなく、それなりに生々しい肉体そのもの。彼が演じるのは「小説のネタのために体を売る作家」ですが、客に求められ、消費されていく姿を文字通り”身一つ”で表現しています。ごめんなさい、身体のラインが美しすぎて羨ましいです。

「ライターのマックス」と、欲望の対象となる「セバスチャン」。この二面性を演じ分ける表現力が凄まじい。 そして次第に曖昧になっていく自身の感情に揺れている繊細さがたまらんです。

どちらとも言わない、セクシャリティの曖昧さ

彼の体当たり演技が光るのが、「セクシャリティの曖昧さ」の描写。外向きの自分(マックス)と誰にも言えない自分(セバスチャン)のそれとも重なる要素かなと。

特に印象的なのが、セックスワークの前に「薬」を飲む描写。 これ、さらっと流されてるけど、多分勃起薬(バイアグラ的なもの)なのかな、と思っていて……。ここにものすごい違和感を残します。「あれ? もしかしてコイツ、本当はストレート(異性愛者)で、無理して勃起させてるの?」と疑いたくなるわけです。ただ、ゲイだとしてもタイプじゃなきゃ勃たないから無理やりやってるのか。でも、クラブの爆音の中で踊り狂い、出会いや居場所を求めているようにも見える。

(LGBTQ映画ってだいたいクラブシーンあるよね。クラブシーン好きなので嬉しい)

薬がないとできない仕事なのか、それとも薬を使ってでも解放されたい本能なのか。 ルーアリ・モリカの繊細な表情からは、その答えが読み取れない。だからこそ、彼と一緒に「自分は何者なんだ?」という迷宮に引きずり込まれていく。

セックスワーカーだけではなく、誰もが持つ二面性

単なる過激なクィア映画でもないし、R18の官能映画でもないし……別にセクシャリティとしてではなく、「自分」という存在の境界線を鋭く、痛々しく描くドラマ作品でした。

ルーアリ・モリカが『ビジョンクエスト』に出てくる前に目撃しておきましょう。

映画 セバスチャン 感想

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