『センチメンタル・バリュー』賞レース席巻の父と娘の繊細な演技に涙/ネタバレなし[映画の感想]

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どうも、映画おバカ・manabu( @mnbspark )です。第98回アカデミー賞で作品賞をはじめとする8部門9ノミネートされている『センチメンタル・バリュー』観てきました。ヨアキム・トリアー監督の最新作。他作品、ごめんなさい。観てない気がします。

主演は『わたしは最悪。』で世界を虜にしたレナーテ・レインスヴェ。共演には名優ステラン・スカルスガルド。この二人が「父と娘」として、「映画監督と俳優」としても対峙するんですが、とんでもねえ演技合戦でした。

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目次
コナン

センチメンタル・バリュー

見どころ

● 父と娘、映画監督と俳優 それぞれの立場で想うこと

● レナーテ・レインスべとステラン・スカルスガルドの演技

● 印象的な暗転で繋ぐ北欧と家族の歴史

基本情報

原題:Affeksjonsverdi

劇場公開日:2026年2月20日

ノルウェー・フランス・デンマーク・ドイツ/2025年/133分

監督:ヨアキム・トリアー

音楽:ハニャ・ラニ

出演:レナーテ・レインスベ/ステラン・スカルスガルド/エル・ファニング ほか

あらすじ・解説

『わたしは最悪。』のトリアー監督が放つ、愛憎渦巻く家族ドラマ。15年ぶりに現れた映画監督の父グスタヴが、自伝的映画の主演を娘ノーラに打診。拒絶する娘、代役の米俳優レイチェル、そして撮影舞台となる「思い出の実家」が過去の傷を暴き出していく……。主演レナーテ・レインスベと名優ステラン・スカルスガルドの演技合戦がマジで凄まじい!2025年カンヌを制し、アカデミー賞9ノミネートも納得。親子という名の呪縛と再生を描いた作品。

父と娘、そして家の物語

この映画、一言で言えば「父と娘の再生」の物語なんですが、ただの家族ドラマだと思ったら大間違いです。

父親・グスタヴを演じるステラン・スカルスガルドの、あの「枯れた父親」の演技。老いとも向き合い、映画監督と父とどちらでも葛藤する姿はゴールデングローブ賞受賞も納得します。もちろん娘・ノーラを演じたレナーテ・レインスベも「許さない・受け入れたくない」と「愛されたい・認めてほしい」の揺れ動く繊細な表情変化もすばらしくて、この2人の静かな演技合戦は要チェックです。

加えて、そんな2人の関係を見守っている家。なんならそこに住んだ人の歴史全部が染み込んでいて、この話自体も家が語っているのではないかと思える構成が面白くて(明確に示されるわけではないけど、冒頭からして、きっとそうなんだろうな、と)

暗転のたびに染み込んでいく、北欧と家族の歴史

単なる家族の思い出話に留まらず、この物語は北欧という土地が持つ長い歴史までをも扱う巧妙さ。

あまり北欧の歴史って触れてこなかったので詳しいことは知らないけど、第二次世界大戦頃の北欧はドイツの侵攻を受けていたと。そんな中で抵抗するものたちもいた。作品で語られるグスタヴの母はその一人だったわけですね。そして、彼女が受けた拷問、彼女の精神状態がグスタヴやノーラへも家を通じて受け継がれていく。

印象的だったのは劇中で何度も差し込まれる「暗転」。画面が真っ暗になるたび、まるで観客である我々の意識まで、その土地の暗い歴史や、家が経てきた長い時間を染み込ませていくような演出でした。家が静かにふぅと息を吐くような、そんな感じ(どんな感じ)。

「センチメンタル・バリュー」が意味するものとは?

ノーラの受け入れがたい部分はあるものの、漠然とした彼女の孤独感にはどこか共感できてしまう自分がいました。他人に言っても理解されない、自分たちだけの記憶や思い出の価値は同じ家族であっても異なっていて、父親のそれと娘のそれにはズレがある。そのズレと空白を最終的にどうするのか。わかりやすいカタルシスはないかもしれないけど、静かに心に残るよい映画でした。映像の質感も好みだったというのもあるけれど。

監督過去作『わたしは最悪。』も観てみよう。

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センチメンタルバリュー

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