[映画の感想]マーベルのヒーローの中でも1位、2位を争うレベルで有名であろうスパイダーマンがまた新たに再始動。『インポッシブル』や『白鯨との闘い』などに出演してきたトム・ホランドが過去のスパイディとは違った魅力でなりきってた。この役のために生まれてきたのかも知れない。
スパイダーマン ホームカミング
Spider-man:Homecoming/監督:ジョン・ワッツ/2017年/アメリカ/133分
劇場公開日:2017年08月29日劇場公開 公式サイト
映画川柳
守りたい 等身大の ヒーロー像
ざっくり、あらすじ
アベンジャーズに入りたい!
ちょっとイケてない高校生ピーター・パーカー(トム・ホランド)はアイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)に呼び出されてキャプテン・アメリカと戦ってからというもの彼に認められようと奔走する。そんなヒーローを目指す少年の物語。
感想、思ったこと
『シビル・ウォー』でアイアンマンチームとして戦ったスパイダーマンの単独映画。今までソニーが権利を持っていて、マーベル・シネマティック・ユニバース、通称MCUに参戦できずにいたキャラクターだったけど、こうして再シリーズ化となり、世界中の俺が歓喜。アメイジングも好きだったから頓挫したのは悲しいけどね。トムホで観れるならいいや!もう、うん。
■悪役はマイケル・キートン
ストーリーとしては、ヴァルチャーとの闘いがメイン軸で描かれつつ、親愛なる隣人としてのスパイダーマンのヒーロー像みたいなのが元気いっぱい描かれてる。
そのヴァルチャーを演じているのが、元バットマンのマイケル・キートン。つい最近はそんな俳優人生をなぞらえたような映画『バードマン』なんてのもやっておりました。今回のヴァルチャーっていう悪役はその名の通りハゲタカで鳥。だから、もうバードマン。何か偶然にしてはネタがすぎるよね。
他のヒーローが強大な敵と戦うのに対して、スパイダーマンの敵って小物というか、親近感の湧くキャラクターであることが多い。シリーズでよく出てくるグリーンゴブリンも気持ちはわからんでもないし、アメイジングの2作目の彼もそうだよねって思ったり。宇宙人とか超能力とか使われても、なんかよくわからなくなっちゃうからね。そういうところ含めて、スパイダーマンは好き。原作のコミックとかは全然知らんけど。
ただ、このヴァルチャーって人は異世界の物質を使いこなすというスーパー技術者で、自分であのバードマンスーツ(?)を作ってしまったのかと思うと、こりゃヴィラン側のトニー・スタークだわ。
というか、アイアンマンもスパイダーマンも自分で自分の武器作ってるじゃん。そういう共通点もあるんか。なるほど。
今回語られなかったことがいっぱいあるから次回作以降での掘り下げも期待。アベンジャーズの中心メンバーになるとかならないとかの噂もあるし、今後も一切目が離せないヒーロー。
■この映画最大の魅力はトム・ホランド
トム・ホランドはスパイダーマンになるために生まれてきた。そんな風に思わされるくらいに、ハマっていた。今までのトビー・マグワイアとかアンドリュー・ガーフィールドのスパイダーマンもよかったけど、どこか大人でちょっとチャラかったり、何か優しすぎたり。そういうのが売りでもあったとは思う。ラブストーリー要素も強かったし。
設定が高校生ということもあってか、あどけなさがお見事で応援したくなる存在。イケメンがイケてない役柄を演じるとだいたい嫌味な感じがするんだけど、なんでだろう。トムホなら許せる。そういう可愛さというか何か魅力がある。『インポッシブル』の時の幼さを知ってるから、おじさん的目線になってしまっているのかも知れない。
あと、今作のラブ要素でもあるヒロインのリズとの関係性。これがねーピュアで初々しい感じ。たまらんわ。ドギマギしてる表情とか声がね、いいね。青春だね。
あと、これも言っておこう。何よりも見どころの一つは無駄のない肉体美。路地で突然パンツ一丁でスパイダーマンに着替えるシーンはちょっと笑いそうになった。ただ、その筋肉のつき方はバランスがすげーよくて、見本にしたいくらい。細マッチョとはこういうことを言うのだろうあんな身体になりたいから頑張る。
アクションはもっともっとスパイダーマンならではのやつが観たかったというのが正直なところ。
今回のスーツはトニー・スターク製ということで非常に機能が盛りだくさんなのがすごく楽しかった。ピーターの賢さもあって、それをいとも簡単に使いこなせるのがいいよね。まだまだありそうな機能をまた観たい。インフィニティ・ウォー、スパイディ続編に期待。
おわり