[映画の考察]『TENET テネット』ネタバレあり。5つの疑問を考えてみた

絶賛公開中の『TENET テネット』ですが、鑑賞中も鑑賞後も疑問が出てくる作品かな、と思います。今回はネタバレしながら、5つの疑問について考えてみようと思います。間違っているかもしれないので、参考までにお願いします。

この先、映画『TENET テネット』のネタバレがございます。何も知らずに映画を楽しみたい方は、映画鑑賞後にお読みください。

『TENET テネット』ネタバレ5つの疑問

実は本作、パンフレットの解説がめっちゃ充実しているのでそれを読んじゃえば、あらかたの「時間の逆行」に関する疑問は解消されるのかなーっていう印象です。それを踏まえて2回目を観ると結構スッキリします。

今回、取り上げる5つの疑問は以下のとおりです。

  • 映画冒頭のオペラハウスで主人公を助けた男の正体は?
  • ニールの正体は?
  • クライマックスでキャットはなぜマスクをしていない?
  • アルゴリズムって結局なに? なんで起動しなかったの?
  • この映画のタイトル「TENET」ってなに?

ということで、ひとつずつ考えていこうと思います!

疑問1.映画冒頭のオペラハウスで主人公を助けた男の正体は?

これは、映画をよーく観ているとわざとらしく答えを教えてくれています。ニールですね。

映画冒頭で、主人公はキエフにあるオペラハウスでテロが起きます。その途中で、逆行する銃弾を使って主人公のピンチを救う男が現れます。彼が立ち去る際の後ろ姿をよく観ていると、わざとらしくバックパックにぶら下げられた輪っかが目に入ります。お守りかなにかですかね。

(C)2020 Warner Bros Entertainment Inc. All Rights Reserved

これが再び現れるのが、映画のラスト。主人公を何度も助けてくれたニールのバックパックに同じものがぶら下がっているわけです。

ニールはおそらく主人公を救うために、オペラハウスのテロよりも前の時間まで戻り、主人公を救っているのでしょう。最終ミッションの終盤、主人公が行く手を阻まれた鉄格子の向こうで頭を打たれて倒れていた人物も同じものをバックパックに付けていたことから、ニールということになります。

ニールの主人公への献身さにグッとくる、というわけです。

疑問2.ニールの正体は?

では、そんなニールの正体は何者なのか考えてみました。おそらく、キャットの息子マックスです。

もはや、これはそうであったらいいのでは、という願望でもあるのですが……いくつかそう思ったポイントがあります。

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  • 髪の毛の具合が似ている
  • 主人公を見るときの目つきが、相棒とかそういうのではない
  • 主人公の好みを熟知していた(これは未来人だからといえば、そう)
  • 母親であるキャットを常に看病していた
  • マックスを略さないでいうとMaximilien(マクシミリアン)で逆から読むとNEIL(ニール)がある

そして、願望ポイントが「父の犯した罪を償いたくて、主人公と共に母を救いたかった」的な裏があるとそれもまたグッと来ちゃうなーっていうところです。まあ、公式に言われていることでもないし、言われなさそうですね。

疑問3.クライマックスでキャットはなぜマスクをしていない?

これ、初見で見逃してたんですけど、シンプルにベトナム旅行の1日前に戻って、「順行」で時間稼ぎミッションに挑んでいるからですね。だから、「逆行」時に必要なマスクはつけていないことになります。

映画の途中で、ベトナム旅行の話があって「船に戻ると海に飛び込む女性が……」なんてキャットが語るわけですが、自分自身のことを見ていたということになります。この辺もわざとらしいくらいわかりやすかったですね。

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ちなみに、クライマックスでキャットが殺害するセイターもキャット同様に逆行してきた未来のセイターと思われます。でなければ、スタルスク12にいる主人公たちとこれまでを踏まえた会話ができないはずだからです。なので、ベトナム旅行中、ヘリでどっかに飛んでいったセイターは生きていて……通常(?)の時間軸には影響ないと思われます。

疑問4.アルゴリズムって結局なに? 何で起動しなかったの?

これはもはや誰か教えてほしいです。わかることは9つ揃えて起動させると、世界の時間が逆行するということ。そして、それによって人類が滅亡するという恐ろしき脅威。

核放射がどうのこうのと言及する場面もあるので、現代社会における核保有国の数調べてみたら、アメリカ・中国・イギリス・フランス・ロシア・インド・パキスタン・北朝鮮という公言している8カ国に加え、疑惑のイスラエルも持っているとすると、全部で9カ国なんですよ。偶然ですかね。核戦争起きたらやべーよっていう部分もあるのかもしれないです。

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ここで、アルゴリズムがセイターの死で起動しなかった理由は「セイターの死はあくまでもアルゴリズムの場所を発信するだけ」だったからかな、と思います。その場所を知った未来人がアルゴリズムを起動させてはじめて起動。実際、場所を知ったがそこにアルゴリズムはなく起動されなかった、って感じかな、と思います。

疑問5.この映画のタイトル「TENET」ってなに?

映画の中では主義と訳されつつ、世界を救おうとする組織のようです。逆から読んでもTENETという回文(しんぶんし、みたいなやつ)というのが作品の世界観そのものでもあるのが面白いですね。

さらに加えて、クライマックスのスタルスク12での戦いが10分間であることもタイトルと絡んでいそうです。10分間の時間の挟み撃ち作戦、TENと逆にしたNET、なるほど。倉庫のガスも10秒だったなーそういえば。

主人公は映画のラスト以降も「順行」で未来へと向かいます。そして、TENETを作り、過去へと諸々を送り(過去で逆行の研究をさせることで未来で逆行装置ができあがる、過去のTENETは誰が作るんだ!?)、過去の自分を使って第三次世界大戦を止めるために……という壮大な無限ループが完成していくことになります。

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そして、TENETと調べるとラテン語の回文が検索でヒットします。「SATOR AREPO TENET OPERA ROTAS」というもので意味は「農夫のアレポ氏は馬鋤きを曳いて仕事をする」とのこと。この回文に使われている単語、もれなく映画内でも見聞きすることになります。引用はここからはじまっていると思うとビビります。

注目するポイントを変えて何度か観たい

ということで、色々と考えてみました。正解不正解は別として「あれはこうかもしれない」と考える余地のある映画はいいですね! (ノーラン作品は毎回のようにこうなりますが)

1度の鑑賞では、映像とセリフどちらからも情報量の多い映画なので、キャッチしきれないと思います。2度目は注目するポイントを変えて、たとえばニールの視点だけとかで、鑑賞してみるのをおすすめします。

しかし、何度観ても映像と音楽の洪水、たまらんな。

おわり

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